FK-23とは

FK-23は、Enterococcus faecalis FK-23を加熱殺菌した乳酸菌菌末です。 Enterococcus faecalisは、腸に存在する乳酸菌の一つで、以前はStreptcoccusに属していました。1984年にEnterococcus属に分類され、Entero(腸内の)、coccus(球菌)が学名の由来となります。形態は、真ん中がくびれたラグビーボールのような形をしており、顕微鏡下の観察では鎖のように連なった双球菌として観察されます。

FK-23は、サイトカイン産生誘導能を高めることが示唆されたことから、1990年代には免疫に関連する研究が行われ、腫瘍や感染症に対する効果が報告されました。その後、高血圧の抑制や脂肪肝の軽減、肝機能の改善、抗酸化能の向上、犬アトピー性皮膚炎の改善などの効果が報告されており、最新の研究では慢性腎臓病の進行抑制や乾癬の予防に関する効果も明らかとなりました。現在では、免疫以外の分野においても多くの機能性が明らかとなっています。

また、Enterococcus faecalis FK-23をLysozymeで処理し細胞壁を破砕したもの(素材「LFK」)では、高血圧の抑制や花粉症の軽減、紫外線による皮膚黒化の抑制、インフルエンザの感染予防などの効果が報告されており、最新の研究では慢性腎臓病の進行抑制やがんの転移抑制に関する効果も明らかとなりました。

これまで乳酸菌の効果は、プロバイオティクスの概念から生菌に注目が集まっていました。しかし、FK-23は35年以上前から死菌で研究が行われており、近年では他の乳酸菌についても死菌での報告が多くなってきています。

乳酸菌菌末として殺菌処理を施したFK-23およびLFKは、食品原料として加工が容易なためサプリメント以外にもパンや菓子、調味料、ペットフードなどへの添加実績を有しており、様々なニーズに対応が可能です。

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