FK-23研究会 会長挨拶

京都府立大学副学長の南山幸子です。この度、FK-23研究会を発足するにあたり、会長にご推挙いただき就任いたしました。

本研究会は、乳酸菌研究の推進と新たな知見の情報交換を目的に設立された学術団体です。乳酸菌は古くから発酵食品に利用されてきており、私たちの周りの野菜や乳の中にも乳酸菌は存在します。このように乳酸菌は我々には身近な菌でもありますが、その種類や機能は多種多様であると考えられます。フランスの科学者パスツール(1822-1895)による乳酸発酵の研究に始まり、20世紀の初頭になって、メチニコフ(1845-1916)は、ブルガリア人がブルガリア菌を多量に含有するヨーグルトを食べているのが長寿に功を奏していると考え、不老長寿の食べ物として注目したとされています。このように、乳酸菌には健康に生活していく上で無限の可能性を発揮することが推察されます。

FK-23はヒト由来の加熱殺菌乳酸菌であり、国公立および私立大学機関の多くの研究者をはじめとして、臨床医や獣医の先生方から有用な研究結果が数多く発表されている死菌成分です。本研究会は、これらの研究成果の発表の場であるとともにそれ以外の乳酸菌株も含めたアカデミックな情報共有の場として活動していきたいと考えております。健康に生活していくうえで不可欠な働きをする乳酸菌の研究により、より一層の健康寿命の延伸を願いつつ、社会貢献に努めてまいります。会員および皆様におかれましては、より一層のご協力・ご助力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2023年2月1日 FK-23研究会 会長 南山 幸子

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